「シーオーリポーツ for Java Ver.4」はJava対応のプログラム制御型帳票ツールです。
帳票レイアウトを設計するための『フォームエディタ』と、Javaから利用し、帳票の印刷、独自形式の帳票ファイル、PDF、TIFF等の出力を行なう『描画ライブラリ』、独自形式の帳票ファイルをプレビュー・印刷するための『ビュアー』『ビューコントロール』で構成されています。
ランタイムライセンスフリーで、フォームエディタを除く各種ランタイムモジュールを、作成した帳票アプリケーションと共に使用許諾契約書にしたがって自由に再配布することができます。
前バージョン「シーオーリポーツ for Java Ver.3」についてはこちらをご覧ください。
新機能
電子署名・タイムスタンプ
PDFへの電子署名およびタイムスタンプの付与に対応しました。
透かし
PDFおよびTIFF形式で透かしを設定できるようになりました。
結合文字
文字情報基盤の結合文字(濁点・半濁点付き変体仮名)、JIS2004の結合文字(アイヌ語表記用片仮名や声調記号など)に対応しました。
※本機能を使用するには Java 11 以上が必要です。
テスト機能
ユニットテスト(JUnit5)用のアサーションを用意しました。
これにより、作成したドキュメントの妥当性を目視に頼ることなく機械的に検査できるようになりました。
主な機能
フォームエディタ
帳票レイアウトを作成するためのグラフィックエディタで、マウス操作で帳票設計を簡単に行なうことができます。
多彩な描画機能を持ち、グラフィックツールのような操作性により帳票レイアウト作成を簡単に行なうことができます。
一例として、リストフィールドの罫線ごとに「表示/非表示」を設定でき、「線の種類」「線の太さ」「線の色」も個別に設定可能です。
また図形の角丸めにおいて、サイズを個別に設定できます。
- フォームエディタについての詳細はこちら
- 使用できるフォームファイルはBinary形式(.rse)とXML形式(.cfx)です。
バーコード
GS1-128(UCC/EAN-128)やカスタマバーコードなどのメジャーな1次元バーコードはもちろんのこと、QRコードも出力できます。
シーオーリポーツ独自の描画方法を採用することで、バーコードフォントや専用プリンタは不要です。プリンタドライバの解像度に適したバー幅・間隔を自動計算するため、精度の高いバーコードを簡単に作成できます。
バー幅、スペース幅を個別に設定でき、コンビニ収納代行用のGS1-128(UCC/EAN-128)の様に高い精度を要求されるバーコードをパソコン用プリンタで出力することも可能です。
レイヤ機能
ひとつのフォームファイル内に複数のレイヤが定義できます。
複写式の納品書・請求書・受領書のように少しずつ異なる帳票レイアウトも、共通部分と相違部分を別々のレイヤ上に設計することにより、ひとつのフォームファイル内で簡単に作成できます。
TWAINに対応しているので既存の帳票イメージをスキャナで読み込んで再利用することも可能です。
帳票ファイル
シーオーリポーツでは直接プリンタへ帳票を出力する以外に、帳票をファイルとして作成できます。
複数ページをまとめて1つの帳票ファイルにすることも、1ページごとに1帳票ファイルとすることも可能です。
ファイル形式としては、独自形式の帳票ファイル「シーオーリポーツドキュメントファイル」(BinaryとXML)、その他に「PDF」と「TIFF」があります。
シーオーリポーツドキュメントファイル(Binary)は、XMLに比べてコンパクトなファイルサイズで保存することができます。
またフォームエディタ以外で修正を行なうことが困難であるため、改ざんを防ぐことができます。
シーオーリポーツドキュメントファイル(XML)は、ファイルサイズは大きくなりますが、フォーム情報がXMLフォーマットで保存されており、他システムでのデータの再利用や帳票の長期保管等に適しています。
外字の埋め込み
ドキュメントファイルやPDFファイルを作成する際に、外字を含めることが可能です。
市販の外字フォントやWindows外字エディタ等で作成した外字を使用することができます。
web環境での運用において問題となる人名や地名などの外字は独自の変換技術によりクライアント側には外字フォントがなくても表示・印刷ができます。
フォームの重ね打ち描画
出力時にフォームの重ね打ち描画ができます。
例えば、リストの1レコードのみのフォームファイルを作成し、これを重ね打ちでずらしながら描画していくことで、行・列数が可変のリストを実現できるようになります。
リストフィールドのセルの結合
リストフィールドの複数セルに渡る行・列を結合することができます。
カスタマイズ可能なプレビュー機能
帳票をプレビュー、印刷する『ビューコントロール』は、文字列検索や特定のページのみの印刷など機能が豊富です。
ClickOnceのアプリケーションを簡単に作成することができます。
帳票ファイルの一括印刷
フォルダを指定するだけで、そのフォルダ下にあるドキュメントファイルを一括印刷する機能をご用意しております。
例えば、複数トレイがあるレーザプリンタ等で、A4、A3、B4と異なる用紙を各トレイに入れておき、一度の印刷指示で全ファイルを印刷できます。
帳票クラスウィザード
Eclipse開発環境を使用している場合、シーオーリポーツIDEプラグインに入っている帳票クラスウィザードを使用して、帳票出力を行うプログラムの雛形を作成することができます。
編集子
編集子とは、データフィールドおよびリストフィールドに出力するデータの表示形式を制御するための記号群です。
シーオーリポーツでは帳票出力に必要とされる豊富な編集子(文字型編集子・数値型編集子)とプロパティをご用意しています。
JIS2004対応
JIS X 0213:2004(JIS2004)に対応しています。
なお、拡張された文字を使用するには、JIS2004に対応したフォントを使用する必要があります。
サロゲートペア文字
サロゲートペア文字に対応しており、サロゲートペア領域の文字をそのまま扱うことができます。
サロゲートペア文字を使用するには、対応したフォントを使用する必要があります。
ドキュメントファイルの変換
既存のドキュメントファイルをPDFファイルに変換することができます。
PDFファイルからドキュメントファイルへの変換はできません。
ドキュメントファイルの結合・分割
複数のドキュメントファイルを結合して、1つのドキュメントファイルにすることができます。
これとは逆に、1つのドキュメントファイルを分割して、複数のドキュメントファイルにすることも可能です。
ページごとにファイル分割
複数ページのドキュメントを、ページごとにファイルとして出力することができます。
ファイル分割する場合、任意のファイル名を指定できます。
テキスト関連の機能
- 異体字セレクタに対応
- フォントの複数指定可能
- フォントのフル埋め込み可能
- CMapでIdentity-H/Vの指定可能
記述例
Javaサンプルプログラム
/** * サンプル出力 * */ public void outputSample() { // 描画クラスのインスタンスを生成します var draw = new CrDraw(); try { // CrDrawのプロパティを設定します // フォームファイルを読み込むパスを指定します draw.setFormPath(FORM_PATH); // 出力先のフォルダを指定します draw.setDocumentPath(DOCUMENT_PATH); // 出力形式とファイル名を指定してファイル出力ジョブを生成します var job = new CrFileOutJob(CorDocumentType.BINARY, "sample.rsi"); // 出力形式ごとのプロパティを設定します // ここではドキュメントを開くためのパスワードを設定しています var doc = (CrBinaryDocument) job.getDocument(); doc.setPassword("hogehoge"); // フォームファイルを開きます try (var form = CrForm.open(draw, "sample.cfx")) { // ファイル出力ジョブを開始します draw.startJob(job); // 出力先の用紙サイズをフォームのサイズに設定します job.getCrPrinter().setFormSize(form); // フォームファイル上の「Title」という名前のテキストフィールドに // 「Hello, World」という文字列を設定します form.getField("Title").setData("Hello, World"); // 1ページ出力します form.printOut(); // ファイル出力ジョブを終了します draw.endJob(); } } catch (CrException cex) { // シーオーリポーツ内で発生した例外を処理します cex.printStackTrace(); // 実行中のジョブがあれば破棄します draw.abortJob(); } finally { // 描画クラスの後処理を行います draw.deleteInstance(); } }
動作環境
- 仮想化環境を含む、特定の環境についての動作保証およびサポートをしておりません。実マシン・仮想化環境に関係なく、シーオーリポーツをご利用中に何らかの問題が発生した場合、それが弊社環境でも再現されるものであれば、調査・対応をさせていただきます。
- サポートが終了したOSでも弊社製品をご利用いただけますが、動作保証対象外となります。
クラウドサービス
各クラウドサービスへの対応状況です。
描画ライブラリ
Java
- JDK 8
- JDK 11
- JDK 17
- JDK 21
JNIモジュールDLL
OS
- Windows 10
- Windows 11
- Windows Server 2016
- Windows Server 2019
- Windows Server 2022
IDEプラグイン for Eclipse
Java
- JDK 8
- JDK 11
- JDK 17
- JDK 21
Eclipse
- Eclipse 2022-03 以降
OS
- Windows 10
- Windows 11
ビュアー・ビューコントロール
OS
- Windows 10
- Windows 11
- Windows Server 2016
- Windows Server 2019
- Windows Server 2022
.NET Framework
- .NET Framework 4.6.2
- .NET Framework 4.7
- .NET Framework 4.7.1
- .NET Framework 4.7.2
- .NET Framework 4.8
- .NET Framework 4.8.1
機能比較表
マニュアル
製品に含まれるマニュアル一式と同じものが、体験版にも含まれております。
体験版のダウンロードはこちらをご参照ください。
ライセンス体系
ライセンスは本製品固有のライセンスです。
ダウングレード、または別製品のライセンスとしてお使いいただくことはできません。
開発ライセンス
開発者お一人につき1ライセンス必要です。
ユーザサポートページで製品登録することで、登録者に本製品を使用して開発を行なう権利が発生します。
製品登録後、ユーザサポートページ「ダウンロード」からインストーラをダウンロードしてください。
また運用時にモジュールを複数の環境へ配布することができます。
ただし「フォームエディタ」や「外字抽出ツール」「フォームファイル比較ツール」は配布可能なモジュールではございません。運用環境で、登録者以外の方がフォームエディタ等を使用する場合には、別途、開発ライセンスを購入する必要があります。
また、フォームエディタをお使いにならずに各モジュールを使用したプログラムを開発する場合も、開発ライセンスが必要です。
初年度分のテクニカルサポートが含まれております。
弊社から本ライセンスを出荷する際、自動的にサポートが開始されます(購入時に開始日を指定することも可能です)。
※ これまでの製品にあった「追加ライセンス」は、本製品にはございません。
テクニカルサポート
製品に関するサポートサービスです。
「テクニカルサポート」を購入することで、開発ライセンス付属のテクニカルサポートの期間が1年延長されます。
サービスの内容はこちらをご参照ください。
体験版
無料で30日間お試しいただける「体験版」がダウンロードできます。
体験版に機能制限はございませんので、実際にお使いになりたい環境で、製品版と同等の検証が可能です。
体験版のダウンロードはこちらをご参照ください。
製品の購入
製品の購入についてはこちらをご参照ください。