「シーオーリポーツ for Java Ver.2」はJava対応のプログラム制御型帳票ツールです。
帳票レイアウトを設計するための『フォームエディタ』と、Javaから利用し、帳票の印刷、独自形式の帳票ファイル、PDF、TIFF等の出力を行なう『描画ライブラリ』、独自形式の帳票ファイルをプレビュー・印刷するための『ビュアー』『ビューコントロール』で構成されています。
前バージョン「シーオーリポーツ for Java」についてはこちらをご覧ください。
新機能
2017/11/27 リリース Lot_019のフォームエディタに新機能を追加しました。
特長
描画ライブラリ
『描画ライブラリ』は、独自形式の帳票ファイル『シーオーリポーツドキュメントファイル』や、PDFの作成、プリンタに直接印刷をするためのJavaクラスライブラリです。
WindowsのみでなくLinux、Mac等のOSでも動作します。
ただしプリンタへの直接印刷機能はWindowsに限られています。
柔軟なライセンス体系
開発ライセンス
直接的/間接的に関わらず、シーオーリポーツ製品の機能を組み込んだアプリケーションを作成する際に必要となるライセンスです。開発ライセンスは開発担当者1名に1ライセンス必要です。ランタイムモジュールを再配布する権利を含みます。
ランタイムライセンスフリー
シーオーリポーツはフォームエディタを除く各種ランタイムモジュールを、作成した帳票アプリケーションと共に使用許諾契約書にしたがって自由に再配布することができます。
主な機能
フォームエディタ
『フォームエディタ』は帳票レイアウトを作成するためのグラフィックエディタです。Windowsで動作します。
マウス操作で帳票設計を簡単に行なうことができます。
多彩な描画機能を持ち、グラフィックツールのような操作性により帳票レイアウト作成を簡単に行なうことができます。
- フォームエディタについての詳細はこちら
- Java版で使用できるフォームファイルはXML形式(.cfx)とBinary形式(.rse)です。
バーコード
GS1-128(UCC/EAN-128)やカスタマバーコードなどのメジャーな1次元バーコードはもちろんのこと、QRコードやPDF417バーコードといった2次元コードも出力できます。
シーオーリポーツ独自の描画方法を採用することで、バーコードフォントや専用プリンタは不要です。プリンタドライバの解像度に適したバー幅・間隔を自動計算するため、精度の高いバーコードを簡単に作成できます。バー幅、スペース幅を個別に設定することも可能ですのでコンビニ収納代行用のGS1-128(UCC/EAN-128)の様に高い精度を要求されるバーコードをパソコン用プリンタで出力することも可能です。
レイヤ機能
ひとつのフォームファイル内に複数のレイヤが定義できます。
複写式の納品書・請求書・受領書のように少しずつ異なる帳票レイアウトも、共通部分と相違部分を別々のレイヤ上に設計することにより、ひとつのフォームファイル内で簡単に作成できます。TWAINに対応しているので既存の帳票イメージをスキャナで読み込んで再利用することも可能です。
帳票ファイル
シーオーリポーツでは直接プリンタへ帳票を出力する以外に、帳票をファイルに出力することが可能です。
出力可能な帳票ファイルとしては独自形式の帳票ファイル「シーオーリポーツドキュメントファイル」(BinaryとXML)、PDFとTIFFがあります。
- ・シーオーリポーツドキュメントファイル(Binary)
- 大量にページ数がある帳票のときコンパクトなファイルを生成します。
- ・シーオーリポーツドキュメントファイル(XML)
- ファイル容量は大きくなりますが、他システムでのデータの再利用や帳票の長期保管等に適しています。
PDFファイルの出力
弊社の帳票ツールは全て単体でPDFファイルの出力ができます。
外字の埋め込み
ドキュメントファイルやPDFファイルを作成する際に、外字を含めることが可能です。
市販の外字フォントやWindows外字エディタ等で作成した外字を使用することができます。
web環境での運用において問題となる人名や地名などの外字は独自の変換技術によりクライアント側には外字フォントがなくても表示・印刷ができます。
フォームの重ね打ち描画
ドキュメントファイル出力時にもフォームの重ね打ち描画に対応しました。
従来のバージョンでは印刷時のみ重ね打ち可能でしたが、Ver.2からドキュメントファイル出力にも対応しました。
- リストの1レコードのみのフォームファイルを作成し、これを重ね打ちでずらしながら描画していくことで、行・列数が可変のリストを実現できるようになります。
- A5サイズで設計された2つのフォームファイルを、1ページのA4サイズのドキュメントファイルとして出力できるようになります。
リストフィールドのセルの結合
リストフィールドの複数セルに渡る行・列を結合することができるようになります。
カスタマイズ可能なプレビュー機能
帳票をプレビュー、印刷するビューコントロールは、文字列検索や特定のページのみの印刷など機能が豊富です。
また、そのままデフォルトの状態で使用するだけでなく、カスタマイズをすることも可能です。
下記リンク先で、ビューコントロールのデモをご覧いただけます。
※ Internet Explorer 以外のブラウザでは動作しません。
帳票ファイルの一括印刷
フォルダを指定するだけで、そのフォルダ下にあるドキュメントファイルを一括印刷する機能をご用意しました。
一括印刷を使う事によって、個別に印刷する事による煩雑な手続きを行なうことなく、自動的にまとめて印刷することができます。
例えば、複数トレイがあるレーザプリンタ等では、A4、A3、B4と異なる用紙を各トレイに入れておくことにより、一度の印刷指示で印刷させることができます。
帳票クラスウィザード
Eclipse開発環境を使用している場合、シーオーリポーツIDEプラグインに入っている帳票クラスウィザードを使用して、帳票出力を行うプログラムの雛形を作成することができます。
編集子
編集子とは、データフィールドおよびリストフィールドに出力するデータの表示形式を制御するための記号群です。シーオーリポーツでは帳票出力に必要とされる豊富な編集子(文字型編集子・数値型編集子)とプロパティをご用意しています。
JIS2004対応
JIS X 0213:2004(JIS2004)に対応しました。
拡張された文字を使用するには、JIS2004に対応したフォントを使用する必要があります。
サロゲートペア文字
サロゲートペア文字に対応しました。
サロゲートペア領域の文字をそのまま扱うことができます。
サロゲートペア文字を使用するには、対応したフォントを使用する必要があります。
合成文字(結合文字)については、未対応です。
記述例
Javaサンプルプログラム
/** * サンプル出力 * */ public void outputSample() { // 描画クラスのインスタンスを生成します CrDraw draw = new CrDraw(); try { // CrDrawのプロパティを設定します // フォームファイルを読み込むパスを指定します draw.setFormPath(FORM_PATH); // 出力先のフォルダを指定します draw.setDocumentPath(DOCUMENT_PATH); // 出力形式とファイル名を指定してファイル出力ジョブを生成します CrFileOutJob job = new CrFileOutJob(CorDocumentType.BINARY, "sample.rsi"); // 出力形式ごとのプロパティを設定します // ここではドキュメントを開くためのパスワードを設定しています CrBinaryDocument doc = job.getDocument(); doc.setPassword("hogehoge"); // フォームファイルを開きます CrForm form = CrForm.open(draw, "sample.cfx"); try { // ファイル出力ジョブを開始します draw.startJob(job); // 出力先の用紙サイズをフォームのサイズに設定します job.getCrPrinter().setFormSize(form); // フォームファイル上の「Title」という名前のテキストフィールドに // 「Hello, World」という文字列を設定します form.getField("Title").setData("Hello, World"); // 1ページ出力します form.printOut(); // ファイル出力ジョブを終了します draw.endJob(); } finally { // フォームを閉じます form.close(); } } catch (CrException cex) { // シーオーリポーツ内で発生した例外を処理します cex.printStackTrace(); // 実行中のジョブがあれば破棄します draw.abortJob(); } finally { // 描画クラスの後処理を行います draw.deleteInstance(); } }
動作環境
- 仮想化環境を含む、特定の環境についての動作保証およびサポートをしておりません。実マシン・仮想化環境に関係なく、シーオーリポーツをご利用中に何らかの問題が発生した場合、それが弊社環境でも再現されるものであれば、調査・対応をさせていただきます。
- サポートが終了したOSでも弊社製品をご利用いただけますが、動作保証対象外となります。
クラウドサービス
各クラウドサービスへの対応状況です。
描画ライブラリ
Java
- JDK 6
- JDK 7
- JDK 8
- JDK 9
- JDK 11
JNIモジュールDLL
OS
- Windows XP
- Windows Vista
- Windows 7
- Windows 8.1
- Windows 10
- Windows Server 2003
- Windows Server 2008
- Windows Server 2012
- Windows Server 2016
- Windows Server 2019
IDEプラグイン for Eclipse
Java
- JDK 6
- JDK 7
- JDK 8
- JDK 9
- JDK 11
Eclipse
- Eclipse 3.6
- Eclipse 3.7
- Eclipse 4.2
- Eclipse 4.3
- Eclipse 4.4
- Eclipse 4.5
- Eclipse 4.6
- Eclipse 4.7
- Eclipse 4.8
- Eclipse 2018-09 以降
OS
- Windows XP
- Windows Vista
- Windows 7
- Windows 8.1
- Windows 10
機能比較表
マニュアル
シーオーリポーツ for Java Ver.2 製品版に含まれるマニュアルをご覧いただけます。
マニュアルは、ユーザサポートページ内参考資料ページにございます。
- ユーザサポートページはこちら(ログインが必要です)
ライセンス体系
ライセンスは各製品固有のライセンスです。
ダウングレード、または別製品のライセンスとしてお使いいただくことはできません。
「開発ライセンス」「追加ライセンス」には、1年間のテクニカルサポートが含まれています。
2年目以降にテクニカルサポートを利用するには、「テクニカルサポート」をご購入ください。
ライセンスをユーザサポートページで「製品登録」することで、そのライセンスを使用できるようになります。
開発時は、開発者お一人につき「開発ライセンス」が1ライセンス必要です。
同一事業所内で複数の方が同一製品を使用する場合、「追加ライセンス」を購入することができます。追加ライセンスはライセンスのみのご提供のため製品CD-ROMは含まれませんが、製品の全ての機能を利用することができます。
運用時は、開発ライセンス・追加ライセンスで、モジュールを複数の環境へ配布することができます。
ただし「フォームエディタ」や「外字抽出ツール」「フォームファイル比較ツール」は配布可能なモジュールではございません。運用環境で、登録者以外の方がフォームエディタ等を使用する場合には、別途、開発ライセンスを購入する必要があります。
また、フォームエディタをお使いにならずに各モジュールを使用したプログラムを開発する場合も、開発ライセンスが必要です。