IVSの異体字に対応しているフォントを使用している場合、UnicodeのIVS(基底文字+異体字セレクタ)で表現される漢字文字の異体字に対応しています。
異体字とは
読み方や使用方法などは同じで、漢字の一部が異なる字体のことです。
IVS(Ideographic Variation Sequence)について
IVSは、異体字を指定し表示するためのしくみです。
漢字を表す文字(基底文字)の直後に、異体字に割り振られた異体字セレクタ(JISでは字形選択子)と呼ばれる値を付けることにより、異体字を識別します。
IVD(Ideographic Variation Database)について
IVDはある文字集合に対応する異体字の字形コレクションです。
ユニコードコンソーシアムでは、現在3つのコレクションが登録されています。
- Adobe-Japan1
Adobe社が管理するAdobe-Japan1グリフ集合のコレクションです。 - Hanyo-Denshi
経産省・汎用電子情報交換環境整備プログラム委員会が管理する、住基ネット・戸籍システム・登記システム等での利用を想定したコレクションです。 - Moji_Joho
経産省・汎用電子情報交換環境整備プログラム委員会の成果を引き継ぎ、その普及を目的としてIVSの実装である「IPAmj明朝」フォントの基になるコレクションです。
同じ字形でも、Adobe-Japan1 と Hanyo-Denshi (Moji_Joho)では、異なる異体字セレクタとして登録されているため、使用するフォントがどのコレクションかを意識して使用する、あるいは、異体字セレクタの変換が必要となります。
また、同じコレクションでも使用するフォントが、すべての文字を実装しているとは限りません。