Eclipseで帳票開発(7)
パッケージJava製品開発担当の大です。こんにちは。
早いものでもう6月も終わり、2009年も折り返し地点ですね。
先週このブログに初登場してくれた読くんですが、受託開発担当でありながら、これまでもちょくちょくパッケージの仕事を手伝ってくれていました。そして、7月から正式に、パッケージJava製品の開発チームの一員として一緒にやってくれることになりました。若くて勉強熱心な彼のアイデアも盛り込みつつ、今後も既存製品の機能アップや新製品開発に力を注ぎたいと思います。よろしくお願いします。
さて、前回に引き続き、「シーオーリポーツIDEプラグイン for Eclipse」の解説をします。今回は、テンプレートに含まれるファイルの解説です。
前回は、「シーオーリポーツIDEプラグイン for Eclipse」にあらかじめ含まれている「シンプル」テンプレートの中のファイルを編集してカスタマイズしました。「シンプル」テンプレートには、前回編集したファイルの他にもいくつかのファイルがあります。おさらいも兼ねて、順番に見てみましょう。
基本の3つのクラスの雛形
- Report.java
- ReportForm.java
- SimpleRecordSet.java
まずはこの3つのクラスです。これらは、帳票クラスウィザードで出力される基本の3つのクラス「帳票クラス」「帳票フォームクラス」「レコードセット」の雛形です。
この連載の第3回、第4回では、これらの雛形から作成されたクラスを編集して、帳票アプリケーションを作成しました。ここで、これらのクラスがどのように連携して帳票出力処理を行うのか、流れを整理してみます。
帳票のデータが変更されても、レコードセットを介してアクセスするインタフェースが変わらなければ、同じように処理を行えるのがわかると思います。基本的にこの流れは他のテンプレートでも変わりません。
テンプレート定義ファイル
- template.xml
テンプレート定義ファイルは、その名のとおりこのテンプレートの定義するファイルです。テンプレート名や説明、どのファイルをどこに配備するか、などをテンプレート・エディタで編集し、このファイルに保存します。テンプレート中に必ず存在している必要があります。
マクロ定義用のテンプレートファイル
- template.ftl
それぞれのテンプレートファイルから呼び出されるマクロ等を記述しておくファイルです。中身は空でも構いませんが、テンプレート中に必ず存在している必要があります。
国際化
- template.properties
- template_ja_JP.properties
帳票クラスウィザードのテンプレート選択画面の国際化を行うためのリソースファイルです。
国際化は必須ではありません。テンプレートを使用する開発チームのメンバーが全員日本語を理解できるなら、日本語だけで充分だと思います。「シンプル」テンプレートには、英語用のリソースと日本語用のリソースが含まれています。開発環境にあわせて、リソースが自動的に選択されます。
その他
「シンプル」テンプレートに入っているファイルは上記ですべてですが、テンプレートには他にもさまざまなファイルを含めることができます。たとえば、「Spring」テンプレートにはSpringの設定ファイルの雛形が入っていますし、「ウェブアプリケーション」テンプレートには、JSPファイルやフォームから入力した値を変換するDXO(Data eXchange Object)クラスの雛形なども含まれています。
テンプレートを自作するときには、参考にしてみてください。